クジラのソラ 03 読了

 クジラのソラ 03 読み終わりました。01 の感想はこちら。02 はこっち
 

クジラのソラ〈03〉 (富士見ファンタジア文庫)

クジラのソラ〈03〉 (富士見ファンタジア文庫)

 この作品は、事件と策略のプロットが非常によくできていますね。SF 系の話として、すごく面白いです。策略を根底から支える動機や感情に関しては、直接細かに書かれているわけじゃないんですが、納得のいくものになっていると感じました。一方、雫や冬湖、智香たちの動機や感情の動きについてはもう少しで、荒削りかもしれません。全体としては、事件の連続、展開によってどんどん読み進められる感じで、とても面白かったです。あと一歩!の ★4 つです。
 《ゲーム》の位置づけに関しては、02 から路線変更したかな?少し整合性があやしくないかな?と思いました。ただ、この路線でもしっかり説明できているので、満足してます^^。《ゲーム》中の描写に関しては情報が少なめですが、あまり増やしすぎずにかつ戦略、戦闘を楽しめる内容になっていて、バランスいいなと思いました。
 百合的には、今巻は薄めでした。キャラクタ同士の関わりあいはあるし、互いに大事に思っているんだけど、どうも感情的には百合っぽくない感じ?...むずかしい。02 の話ともちょっと違う、けれども百合としては薄い感じと思いました。ただ、聖一がいるのに、あまり恋愛っぽく展開していかないのが、興味深いかもですね。